クライアントは、飲食店を営みながら生活をしていく棲家を求め、土地探しをしていた50代のご夫婦でした。
候補のひとつにあった今回の敷地は、福岡近郊の旧宿場町にあり、東・西・北の三方を建物に囲まれた間口5m、奥行10mの狭小地です。
1階を店舗、2階をロフト付のワンルームとする私たちの提案を受けて、この土地の購入を決められました。
本計画では「ひく」「ひらく」「ひろげる」の3つを課題解決へのキーワードとしました。
課題1
三方を囲む隣地建物は境界に近接して建てられ、閉塞感があります
>アプローチに「ひく(き)」をつくり、狭小地の窮屈さを和らげます
課題2
変化する生活スタイルに対応できるお店のあり方
>防火地域でありながらおおきく「ひらく」木製の引戸により、内外が柔らかくつながり、地域に「ひらき」ます
課題3
狭小のなかで生活の場を確保する
>階段で容易に昇降できる開放的なロフトは、生活空間を立体的に「ひろげる」ことができます